クレイジーケンバンドのニューアルバム「Spark Plug」(ユニバーサル、通常盤3240円)
がリリースされた。

いつも通りの遊び心にあふれた一枚で、リーダーの横山剣は
「ほとんど車を運転しているときに浮かんだ曲。晩夏のドライブにぴったりの一枚です」
と語っている。 


収録曲のうち、歌のないインストルメンタルの2曲以外は横山の作曲。

「スパークだ!」はNHKの「みんなのうた」で放送された曲。ツアーで訪れたある街を
散策していたら急に言葉にできない懐かしさを感じ、「意識が昭和にワープした」という。
その感覚を作品にした。
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「2CV(ドウーシーボ)」はフランスのシトロエンの名車をイメージした曲。
男女の別れの場面を歇っている。
「前向きな歌もいいんですけど、僕が昭和の時代にグッときだのは暗い歌ばかりでした。
哀愁を感じさせる歌です。こういうのをやってみたかった」。
かつて見たアメリカ映画「慕情」1955(年)で感じた切なさをブレンドしているという。

「血の色のスパイダー」は、横山がせき込む音を曲に取り込んでいるユニークな一曲だ。
「車のエンジンの不調と、ちょっと無理じて身の程知らずの恋をしてしまった男の様子
をせきで表現しました。フランスにはこういうジャンルがあって、自由なムードが大好き
なのでやってみました」と説明した。

54歳の横山の歌詞に出てくる男女の世界観には。”現役感”があると評判だ。
「実際に恋愛はできないので、半分は思い出、半分は夢、つまりファンタジーです。
実際にやっていたら離婚されちゃいますよ」と笑う。
ただ、「慕情」に限らず、かつて見た映画から多大な影響を受けており、その頃の
映画について、「おじさんがスクリーンの中で生き生きしていたな」としみじみ話す。

加山雄三(77)と共演し、堺正章と交流がある横山。
若いことに価値があり、年を重ねることをネガティブにとらえる風潮に違和感があるという。
「加山さんも堺さんも輝いています。年を取るのを悪いこと、ととらえたらもったいない」

バンドのメンバーは11人。「あ、すいません。」では、その11人が「お題」を決めてしりとり
をしている。運転中に渋滞に巻き込まれたときに横山が気を紛らわせるためにやっている。
”ブーム”を全員で楽しんでみた。ミュージシャンやバンド名でしりとりをしたら、
「~ズ、つていうのが多いから、そこでひっかかっちゃいました」。
バンドの雰囲気のよさが伝わってくる。

作品を作るに当たって、アナログ的な音のぬくもりを大切にしたという。
「今はイヤホンで聞く人が多いけど、できればスピーカーで聞いてほしい。
可能な範囲のでかい音で」。

横山の好きな音色を、「ウッド感のある音」と表現した。

from:産経新聞